HIKARI
この空の向こうでさざめくものは ひかり溢れる遠い記憶
虹を渡り 鈴のような笑い声をたて 音を紡いだ遠い記憶
いつしかわたしは虹をすべり鈴の音に祝福を受け
母という海に抱かれ10月という時の流れの中で
人類創世の46億年という進化の歴史を一途に辿り
生きるために生きるこのからだを形成し 生まれ育まれ
生きる意味を問うては迷うひととなった
生きるために生きる身体を纏うこのいのちは
どこへと流れてゆくのでしょうか?
50億の喜びと50億の悲しみに触れ
50億の未来と50億の営みに震え
生きるために生きる身体を纏うこのいのちは
いつしかそっと誰かのために生きてみたいと願うのでしょうか?
灯が消えるその日が来るのであれば
生きてなおひとは生きる意味を問い続けるのであれば
灯が消えるその瞬間まで生きるために生きることをやめないこの肉体で
静かに誰かを愛していたいと願うのでしょうか?
この空の向こうにさざめく光の記憶に 祈り 憧れ 導かれながら
さざめく光の記憶に ひとり 誰かを想うのでしょうか?